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公的機関や公的支援の限界を感じています

 

公的な支援(専門家派遣、補助金など)を最大限に利用していた会社が倒産してしまった、というニュースが飛び込んできました。

 

ニュース「埼玉の焼鳥店「ひびき庵」が民事再生法申請、負債77億円」はこちらから。

 

フェイスブックを見ると私の同業者でかかわっていた方が多いようです。

 

私も今年の3月まで公的機関に在籍して無料の相談対応とかやっていたのですが、公的な支援には限界があることを感じています。

 

大きく二つ。人と時間。(他にもありますが・・・)

 

 

人の問題とは、専門家を選べない、誰が担当するのかわからないということ。

私も様々な専門家を知っていますが、

えっ!こんなすばらしいコンサルが無料相談やってるんだ!!担当してもらっている会社はものすごいお得だよね!というパターンと

残念ながら真逆で、どこそこの無料相談に行ったらひどいことを言われてしまい、ショックだった・・・なんて事業者から真夜中の相談を受けたことがあります。

 

なお、ひどいことを言われたら、他の専門家にチェンジしてもいいんですよ。遠慮しないでくださいね。

 

さて、専門家の評価はどうしているのかというと、事業者との相談件数です。中小企業庁では件数を公表しています。

スキルのある専門家はリピータ―が増えますから、自然と相談件数も増えます。

ただし、どんなにスキルを伸ばしても予算が決まっていますから1日当たり、もしくは時間単位の報酬は増えることはありません。

 

 

もう一つは時間の問題。

専門家の謝金は事業者と相談している時間に対して支払われます。

窓口相談なら、その日払いです。ある意味、一人親方の大工さんと同じですね。

なので、目の前の社長とお話しする時間と、報告書を記載する時間しか事業者と接する機会はありません。

 

そして、目の前の社長とお話するだけで業績が伸ばせるのかというとそれは少ない事例でして、本当に業績を伸ばそうとするのなら、会社から決算書をお借りしたうえで資料を作りこむという、勤務時間以外の「仕込み」の時間が必要となります。当然、その時間は社長にお会いしているわけではないので、報酬の対象外。また、日曜日に社長から明日の資金繰りがああああ!というSOSを受けてお会いしても、事前に設定された時間以外なので無償です。

 

プラス、支援機関はできるだけ多くの事業者相談を上げることを求められています。

結果として1社あたりにかけられる時間は必然的に短くなります。

  

  

その結果何が起こるのか。

社長が「ものづくり補助金を申し込みたい」と相談に訪れて、専門家が書き方を指南して無事に採択!されるのですが、実はその会社は資金繰りが非常にタイトで銀行からも新規借り入れができない。

でもせっかくの補助金だからと無理やりな設備投資をしてしまい、息絶え絶え、なんて事象が発生するのです。

 

全体をグリップしているコンサルタントが入っていればそんなことはないのですが、公的支援という名のもとで、会社のごく一部しか理解していないコンサルタントが中途半端に入るとこのような残念なことになってしまうのです。

 

結局、個人事業主や創業相談ならともかく、ある程度授業員を抱えている会社の対応は公的機関では限界があります。

とはいえ、自治体の支援とか補助金の情報は集まってくるし、何より費用の負担がほとんどありません。

また、社長の想いを時間に限りはありますが、しっかりと聞いてくれます。それだけで悩み解決になる場合も多々あります。

限界があることを知ったうえで、うまく公的機関や支援を利用しましょう。