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ルールを作ることと守ることが離職を止める最低条件

 

私の仕事の話ですが、コンサル先に対して店舗調査や顧客アンケートなどを提案して受注することがあります。

私はさすがにできないので、会社にお勤めの中小企業診断士を何名か集めて依頼します。

そこでよくあるのが、こちらが想定していない細かな質問。

 

例えば店舗調査なら

「お店で使えるお金の上限を教えてほしい、時間帯はいつでもよいのか、家族連れでもOKなのか?」

 

レポートなら

「フォーマットはどうすればよいのか、何ページまで記載するのか、フォントのポイントは?」

 

確かに当初設計が甘いのはこちらの問題ですね。特にフォーマットは後から校正作業が大変なので当初に設定をきちっとやったほうが後々ラクでだったりします。

 

が、本音は

「締め切りまでにこのポイントを参考にしてやってもらえればOK。後は任せるよ」

 

結局、私の視点はお客様に資料を提示して、そのあとどのように会社の業務改革などに反映させるのか、現場の状況はどうなっているのか、ということにあるのですが、

調査する方々は「どうやったら調査をそつなく、〆切通りに完成させることができるのか」という視点なのですね。だから細かなルール設定が必要となるのです。

 

 

 

が、先日、コンサル先の会社でスタッフ向け研修を行ったとき、入って間もない若手社員がぽつっとつぶやいたのです。

 

「会社のルールをうっかり破ってしまったんですが、先輩に聞いたら気にしなくてもいいよ、と言われてしまったんです。さすがに気になって他の先輩に聞いたら、それは対応しないと、と言われて・・・人によって言うことが違うんです」

 

ちなみに社長は「よきにはからえ」タイプですね。細かなルールは気にしておりません。

マニュアルはあるのですが、長年の運用で形骸化しています。

状況や顧客によって一部のベテランがルールを変えてしまっていることが長年続いているのです。

つぶやいた若手社員は不安そうな表情。慣れない会社の中で誰を頼ればよいのかわからないから。

 

 

つまり、会社のルールをきちんと守ろうということをベテランからしっかり行わないと、判断基準があいまいになり、特に新入社員を混乱させるということなんです。

当然、この会社は入社してもすぐに辞めてしまう社員が多いわけですね。

 

特に社長は現場のルールをどうしても軽視してしまいがち。なぜなら視点がその先を向いているから。

ルールは社長からベテラン、新人に至るまで明示して守ること。

これが離職を食い止める最低限の条件なのです。